• 鈴ノ音

博打の神々に下った審判

とある山に、神々の住む山と呼ばれる霊山がございました。

そこには、八百万の神々が連日連夜どんちゃん騒ぎをし、博打を嗜み、酒を飲みかわしておりました。

あまりにも連日連夜宴を続けているので、神界の番人でもある大神が怒り

「神の業を行わなければ、この山を沈めてみせよう」と彼らに忠告したのでありました。

楽しい事が無くなると恐れた神々は、とある妙案を企てました。

それは1人の人間を博打に狂わせ、その者を大神へ突き出すという方法でした。

神々の仕業によって、その者は博打に狂ったように打ち込み日々酒を飲み、遊び果て終いには自ら命を絶ってしまったのでありました。

神々はこの者の生涯を大神へ提示し

「人間は愚かな者、しかし我ら神々は博打に翻弄されることなく努めることが容易だ。ご覧下さい、哀れな人間の姿を。我らは神であり、人間とは違う。こうはなるまい」

…神々がこう大神へ伝えると、たちまち大地は揺れ大神は怒号をあげ神々を叱責致しました。こうして大神が納得する訳もなく、神々の山と呼ばれた霊山は大神の手によって鎮められたのでありました。

悪行を行った神々の中には、この妙案に否定的な者は幾つかいらっしゃいました。

そうした神々は、この人間に対して憐れみ申し訳なく想ったようです。

そこで亡くなった魂を引き寄せ、その魂の次回転生時にお前の想い描く理想の人生を授けると約束したのでありました。

その者は、神々のこの約束に対してこう言ったそうです。

「また生まれ変われるのであれば、もう一度同じ人生を歩みたい」と。

不思議なものですよね、神々の提示したこの約束は人間が簡単に手に入れる事の出来ない大きな大きな価値のあるものです。望めば、富ある家庭へ生まれること、望めば皇族になること、望めば、権力のある人へなれること…すべてにおいて神々は不思議だと首を傾げたのでした。ここで皆様ならどう思いますか。

本当に欲のあったものは一体誰なのか、本当の幸せとは一体何なのか。

少し考えてみて下さい。

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